ピカソ「ジャウメ・サバルテスの肖像」1904年(右)と「座るアルルカン」05年=ベルリン国立ベルクグリューン美術館蔵

【展覧会】国立国際美で独・ベルクグリューン美術館展4巨匠〝競演〟 ピカソの時代

文:山田夢留(毎日新聞記者)

コレクション

西洋美術

 ドイツ出身のハインツ・ベルクグリューン(1914~2007年)は画廊経営を経て、世界有数のコレクターとなった人物。コレクションの特色は、ピカソ、クレー、マティス、ジャコメッティという20世紀の偉大な芸術家4人に焦点を当てたことにある。その名を冠した「ベルリン国立ベルクグリューン美術館」の名品展「ピカソとその時代」が、国立国際美術館(大阪市北区)で開かれている。

 日本初公開76点を含む97点と、日本の国立美術館の11点、計108点を展示する。もっとも多いのはピカソの46点。「青の時代」に描かれた「ジャウメ・サバルテスの肖像」(1904年)の隣には、翌年の作「座るアルルカン」が展示され、「バラ色の時代」への転換が見て取れる。「新古典主義時代」の「座って足を拭く裸婦」(21年)や、ナチス占領下のパリで描かれた大作「大きな横たわる裸婦」(42年)など各時代の秀作が4章にわたり展示され、表現の変遷をたどることができる。

マティス「縄跳びをする青い裸婦」1952年(左)とジャコメッティ「広場Ⅱ」48~49年=ベルリン国立ベルクグリューン美術館蔵

 ベルクグリューン美術館の統括責任者、ガブリエル・モントゥア氏が「本展ならでは」と挙げたのが、マティス「縄跳びをする青い裸婦」(52年)とジャコメッティ「広場Ⅱ」(48~49年)の展示。ベルリンでは別々の部屋に展示されているという2作が並び「両作品の細長いラインが、お互いに照らし合うことで強調されている」。展示の最後には、ともにピカソ最晩年の大作「闘牛士と裸婦」(70年)と、国立西洋美術館の「男と女」(69年)が並ぶ。コレクションでピカソに次ぐ規模を誇るクレー作品も、34点を展示。5月21日まで。月曜休館(5月1日は開館。06・6447・4680)。

2023年3月22日 毎日新聞・大阪夕刊 掲載

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