【国宝を語る】
/上 新たな発見、次々と
吉沢亮さん(俳優)

文:藍畑啓二(聞き手、毎日新聞記者)

インタビュー

国宝

吉沢亮さん(俳優)
国宝「埴輪 挂甲の武人」群馬県太田市飯塚町出土、古墳時代・6世紀、東京国立博物館蔵<通期展示>

 音声ガイドでナビゲーター役を務めています。落ち着いて話すよう心がけました。昨年のNHK大河ドラマ「青天を衝(つ)け」で演じた渋沢栄一は、東京国立博物館(東博)の表慶館建設に尽力した人のひとり。深い縁を感じます。

 今回、東博150年の歴史と多くの国宝に触れ、もっと学びたいという欲が生まれました。実物を間近で見ると新たな発見もあります。「松林図屛風」(展示は終了)は墨で色の濃淡や余白を表現し、遠くから見ると奥行きのある柔らかい絵に見えますが、近くで見ると荒々しいタッチ。かっこいいです。教科書にも載っている「埴輪 挂甲の武人」は6世紀に作られました。刀や弓を持ち、戦国時代と変わらないような武装で、面白いですよね。

 私も俳優として150年後も残る作品を作りたい。その時の人が作品を見てくれたなら、そんなうれしいことはないです。

 見どころを著名人が語った。

INFORMATION

特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」

<会期>12月11日(日)まで。会期中展示替えあり。本展は事前予約制(日時指定)
<会場>東京国立博物館平成館(台東区上野公園)
<問い合わせ>050・5541・8600(ハローダイヤル)
<公式サイト>https://tohaku150th.jp/

2022年11月11日 毎日新聞・東京朝刊 掲載

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