毎日新聞社が主催するイベント「国宝からひもとく日本の美術」が2日、オンラインで開かれ、約400人が参加した。
東京芸術大大学美術館の古田亮教授と、日本美術が専門のライター、橋本麻里さんが、国宝の歴史的な位置づけや、選ばれる基準などについて「平家納経」「風神雷神図屛風」といった作品や、伊藤若冲、梁楷(りょうかい)といった作家をあげながらクロストークした。
国宝の維持・活用をめぐっては、古田さんは「国宝を修復する人材が育たなければ保存は困難。予算だけでなく、問題の裾野は広い。そうしたことにも関心を払ってほしい」。橋本さんは「国宝を見て楽しむとき、それを維持する政治のことも考え、次の選挙、どうしようかなと思ってもらえたら」と結んだ。
2022年12月14日 毎日新聞・東京夕刊 掲載