水墨画。右から「竹」「花」

【美とあそぶ】
伊藤かずえ/3
水墨画は自己流で

文:榊真理子(聞き手、毎日新聞記者)

 今年から水墨画を始めました。教室に通うわけではなく自己流です。富士山や道など自然や情景が描きやすいですが、動物など、「難しすぎず、私でも描けるかな」と思ったものにも挑戦しています。車に乗るのが好きで、愛車を描いたこともあります。実は1990年から、メンテナンスしながら初代「シーマ」に乗り続けています。

 写真右の「竹」は、まず淡い墨で描き、乾いた後に濃い墨を重ねました。左の「花」は絵の具で青色も加えてみました。水墨画を描くのは予定のない午後のひととき。心が潤う時間です。書道も水墨画も同じですが、墨のすり方も重要だと思います。水の量、墨の動かし方などで味わいが変わります。私が師事する和久田翠鳳先生がすってくださると、不思議と書きやすいんです。

 雅号の「伊藤枝鳳(しほう)」は、先生から1文字いただきました。雅号の印鑑は、先生が彫ってくださったものです。

PROFILE:

伊藤かずえ(いとう・かずえ)さん

1966年、神奈川県生まれ。79年、映画「花街の母」でデビュー。テレビドラマ「ポニーテールはふり向かない」(TBS系)で主役を演じ、以後、「ナースのお仕事」(フジテレビ系)など多くのドラマ、映画、バラエティーに出演。ユーチューブチャンネル「やっちゃえ伊藤かずえ」配信中。

2022年10月3日 毎日新聞・東京夕刊 掲載

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