油絵「枯れぬ夢」

【美とあそぶ】
田中道子さん/3
次に向かうエンジンに

文:山下智恵(聞き手、毎日新聞記者)

インタビュー

 この作品を全国公募の二科展に出展したのは、何かに挑戦したいという気持ちからです。目標を定めて自分を追い込む方が成果を出せるという自覚がありました。

 二科展の規格は、一番小さな50号でも長辺が1メートル以上あります。応募を決めた時点で期限が迫っていて、制作期間が3、4カ月しかありませんでした。油絵の具のにおいが強いのでキャンバスを浴室に持ち込み、絵の具を早く乾かすため乾燥機能も使いました。ちょうどドラマの撮影と重なり、せりふを覚えながらの制作でした。

 描いたのは獅子のような動物が大地にそびえ立つ絵です。自分もこのような孤高の存在でありたいとの願いを込めて描いた結果、入選できました。

 大作を完成させ、入選できた自信だけでなく、「自分が本気になっている」という感覚が持てたことが、次の仕事に向かうエンジンになったと思っています。

PROFILE:

田中道子(たなか・みちこ)さん

1989年、静岡県生まれ。2013年「ミス・ワールド」日本代表に選出。16年に俳優デビューし、NHK大河ドラマ「西郷どん」などのドラマやバラエティー番組に出演。2級建築士の資格を持つ

2022年8月29日 毎日新聞・東京夕刊 掲載

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