志村けんさん

【美とあそぶ】古今亭志ん五さん/4止 大スターにプチトマト

文:鈴木琢磨(聞き手、毎日新聞記者)

インタビュー

 コロナ禍でわが演芸界はさっぱりでした。延期、休演続きだったもので。ただ時間ができたおかげで演芸ならぬ園芸の楽しみを知りました。水やり3年という言葉があるくらいで、落語と同じく、上手になるまでは厳しい道のりがあるようですが。

 追悼の意味も込め、志村けんさんを描いてみました。お笑いの大先輩であり、東京・東村山が生んだ大スターでしたから。いろいろ試してみたのですが、難しい。バカ殿にしたら、ようやく格好がつきました。ほっぺたにプチトマトをあしらってみましたが、いかがでしょうか。

 野菜似顔絵を見て、癒やされるって声をいただきます。ありがたいですね。野菜は偉大だ。チャレンジしたい顔はまだまだいっぱいあります。葉加瀬太郎さんはぜひ。あのパセリ感のあるもじゃもじゃヘア、野菜似顔絵画家としては大いにそそられるなあ。

PROFILE:

古今亭志ん五(ここんてい・しんご)さん

1975年、埼玉県川越市生まれ。2003年、初代古今亭志ん五師匠に入門。師匠没後、志ん橋門下となり、17年、真打ち昇進。古典、新作どちらも演じる。

2022年5月9日 毎日新聞・東京夕刊 掲載

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