生きて
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【美とあそぶ】 たいぞうさん/3 誰かの支えになれたら

文:金志尚(聞き手、毎日新聞記者)

インタビュー

 友人で歌手の木山裕策さんが2年前の春、新型コロナウイルス禍を生きる人々に向けた応援歌を作りました。曲名は「生きて」。これは、その歌のイメージに合わせて描いた絵です。木山さんのユーチューブチャンネルで現在、歌を聴くことができます。僕の絵の制作過程も一緒に公開しています。

 木山さんとは10年以上前に知り合い、彼のCDジャケットのデザインを僕が手がけたこともあります。でも、今回のコラボが実現したきっかけは偶然でした。久々に連絡を取ってみたら、「仕事がなくなって大変だよ」という話になって。こういう時だからこそ一緒に何かやりたい。そう思って「木山さん、歌を作りませんか。僕が絵をつけます」と持ちかけたら、「ぜひ」と応じてくれました。

 生きていたら良いことがある。そんな思いがちりばめられた、胸に響く歌です。僕の絵も含めて、誰かの支えになってくれたらうれしいです。

たいぞうさん 吉本興業提供

PROFILE:

たいぞう

1974年、香川県生まれ。芸人。吉本新喜劇のメンバーとして長く活躍した。現在はアーティスト活動も展開する。2016年から大阪府障がい者芸術・文化大使を務める。

2022年2月28日 毎日新聞・東京夕刊 掲載

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