東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県南三陸町に10月1日開館する、町東日本大震災伝承館「南三陸311 メモリアル」の概要が発表された。2021年に死去した仏の美術家、クリスチャン・ボルタンスキーの作品が展示される。
伝承館や商業施設などで構成される、道の駅「さんさん南三陸」として開館。周辺施設と共に、設計は建築家の隈研吾が手がけた。
死と生について作品を通じて思考を巡らせてきたボルタンスキーに、同町が19年に制作を依頼。東日本大震災直後に三陸沿岸を訪れていたこともあり、制作を快諾し、20年に作品「MEMORIAL」の展示プランが送られてきたという。
伝承館では、被害の実態や体験者の証言などを紹介。写真家・浅田政志と南三陸町の人々による写真プロジェクト「みんなで南三陸」の作品も展示される。
2022年9月7日 毎日新聞・東京夕刊 掲載