アーティスト集団「ダムタイプ」が昨年、第59回べネチア・ビエンナーレ国際美術展(伊ベネチア)の日本館で発表した「2022」の帰国展が、東京・京橋のアーティゾン美術館で開かれている。
天井と床の穴から自然光が入る特徴的な構造の日本館に対し、いわゆるホワイトキューブのアーティゾン。この舞台の違いを踏まえ、見えないもの、体験したことがない世界に想像を巡らせるよう誘う「2022」を、再現展示ではなく「2022:remap」として再構築した。
穴の部分にはLEDパネルを設置し、メインの作品のほかにも、メンバーとして参加した坂本龍一が各国でフィールドレコーディングした音をターンテーブルを用いて展示。閉じた箱のなかでメッセージをより鮮明に受け取ることができる。5月14日まで。
2023年3月15日 毎日新聞・東京夕刊 掲載