日韓国交正常化60周年を記念し、京都市東山区の半兵衛麩2階ギャラリー「ホール Keiryu」で両国のアーティスト10人による写真展「**間間をつくる-韓と日のあいだに」が開かれている。写真によって十人十色の「間」をつくり出す。
中野智文さんの「Gibier」は黒い背景にウサギやハト、犬などが淡い光に包まれ、浮かび上がる。幻想的ながら、どこか閉じ込められたようにも感じる。写されているのは動物たちの死体。撮影後、解体して調理し、食べるまでを「作品」と位置づけ、死から生を考える。
水辺や岩場、コンクリートブロックなどの上に漂うビニール袋。まるで気ままな旅人のようだ。ソウル出身のジフさんの「Floating#2」は、漂うビニール袋を通じ、他者からの干渉を逃れ、独立した自我を求めつつも「まだ自立できず不完全な自分が存在すること」を表現する。
荻野NAO之さんの「10年の虚独」は、東日本大震災から10年後の東北のある街を写す。防潮堤が張り巡らされた港町。荻野さんはその陰に「得体のしれないコドクを感じた」と記す。
間は単なる空白ではない。気づかなかった「あわい」に思いを巡らす手がかりとなる。28日まで。無料。
2025年7月24日 毎日新聞・東京夕刊 掲載