学生時代にこんな図書館があったらもっと勉強したのに--。千葉県習志野市泉町の日本大学図書館生産工学部分館(津田沼キャンパス)を訪れると、そんな思いになった。建築家の大高正人が手がけた。
1973年に完成し、地下1階、地上8階、塔屋2階建ての構造。中央には書庫棟、その両翼には閲覧・学習室棟が建つ。シンメトリー(左右対称)の構図だ。中に入ると開放的な空間が広がる。見上げると、狭い間隔でいくつもの梁(はり)が並ぶ「ジョイストスラブ」が目に入る。

一般道から石垣沿いに見える外観は、張り出した太い梁と柱で構成され、神社仏閣などの古建築を思わせる。打ち放しのコンクリートに直線美をたたえたモダニズム建築の中に、日本の伝統的な大工技術を組み合わせ、「日本らしさ」も追求した。
大学によると、大高は設計する際「建築は鉄筋コンクリートを流し込んでできたものだけではなく、さまざまな表現と技術の集大成。図書館を通じて学生に多くを学んでほしい」との思いを込めたという。

2026年2月8日 毎日新聞・日曜くらぶ 掲載