◇様々なヒマワリ、見比べて
雲ひとつない青空を背景に、大輪の花を咲かせたヒマワリが描かれている。野十郎は画業の初期から晩年にかけてしばしばこの花を描いているが、大正期の作品は、ファン・ゴッホからの影響が顕著である。1954年頃には、民家の庭に咲く背の高いヒマワリを全体的に捉えた作品も制作していて、本展では制作時期の異なる様々なヒマワリを見ることができる。また、本展では、一見なにげなく描かれた作品の背後に、無常観や生命の循環といった仏教的な意味を読み取ろうという試みもなされている。本作の「空」という題名にも、そのヒントが…?
2025年8月2日 毎日新聞・千葉版 掲載