光が差し込むギール記念講堂=金澤稔撮影

 幼稚園や中高、大学などを有する福岡女学院(福岡市南区)は昨年、創立140年を迎えた。敷地内にある旧高校校舎は、無駄のない美しさをまとったモダニズム建築。メソジスト系(プロテスタントの一派)の学校を多く設計したボーリズ建築事務所が1960年に手がけた。

 「生徒が健やかに教育を受けられるように」と、自然光を取り込む設計が随所に見られる。例えば2階の渡り廊下(約300㍍)にも太陽光が注ぎ込み、各校舎をつなぐ。象徴的なのは中廊下だろう。廊下の中央に壁と平行した大きなスリットを設け、すりガラス状の天井から入る太陽光が階下にまで届く。現在は塞がれているが、ドーム状の明かり取りもある。

直線のフォルムが美しい福岡女学院の渡り廊下=金澤稔撮影
天井からの光が階下まで届くように作られた中廊下=金澤稔撮影

 また、敷地内にあるギール記念講堂もモダニズム建築。パイプオルガンがそびえ、窓から入る光を調整できる。

 かつての薬院校舎(福岡市中央区)には、聖書の一節にちなみ、ブドウを浮き彫りにした木製ベンチがあった。移設後の現在は、校舎の廊下の窓付近に置かれ、生徒たちが談笑していた。

2026年2月1日 毎日新聞・日曜くらぶ 掲載

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