超高層建築、横浜ランドマークタワー(横浜市西区)の足元に初代・帆船日本丸は係留保存されている。
1930(昭和5)年に神戸市の川崎造船所で建造された。全長約97㍍、水面からの高さが約46㍍のメインマストなど帆柱4本を備える。
公立商船学校の航海実習に小型漁船や民間船が使われていた当時、ディーゼルエンジンを備えた大型の練習帆船として、船員養成に重要な役割を果たした。84年の退役までに地球約45周に相当する183万㌔を航海し、1万1500人の船乗りを育てた。

外板は鋼材をリベットで接合した構造で建造時の鋼材が現在も7割残る。現代の溶接によるなめらかな船体に比べると継ぎはぎだらけにも見えるが、区画式二重船底など国際条約を先取りした安全対策も講じられている。

白い帆に風を受け、真っ白な船体が大洋を渡る姿は「太平洋の白鳥」と呼ばれた。年12回ほど、29枚の帆を広げる総帆展帆が行われ、往時の姿を披露する
2026年5月10日 毎日新聞・日曜くらぶ 掲載