現役で稼働する観覧車では日本最古の「函館公園こどものくに空中観覧車」=宮間俊樹撮影

 北海道函館市にある遊戯施設「函館公園こどものくに」にある「空中観覧車」。現役の観覧車としては国内最古という「超ベテラン」だ。

 道内初の観覧車として1950年9月2日、稼働を開始した。もとは大沼国定公園(北海道七飯町)にあった。一時期停止されていたが、65年に「こどものくに」に移設されて運転再開。以降、多くの親子連れなどに親しまれている。2019年には国の登録有形文化財となった。

 鉄製の支柱に取り付けられた直径8㍍の八角形のホイールに、長椅子型のゴンドラ8台がつり下がる。高さ10㍍で、頂上付近からは津軽海峡が見える。1周は約3分45秒。客の乗降の度にいったん停止するのも珍しいといい、楽しみどころの一つとなっている。

 観覧車を管理運営する北海興業の加藤大地さん(27)は「古いところを残したまま、補修しながら安全に乗っていただくことを心がけています」と話している。(例年12~3月中旬は冬季閉鎖)

観覧車からは津軽海峡(右奥)もよく見える。16歳以上は1人、6~15歳は2人、5歳までは子ども2人に大人1人の計3人が定員=宮間俊樹撮影
1953年にワイヤ式駆動からピンギア式に変更された=宮間俊樹撮影

2025年10月5日 毎日新聞・日曜くらぶ 掲載

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