開館30周年特別企画展「描かれたヴェネチアン・グラス~箱根ガラスの森美術館コレクション」より、主な展示作品を紹介する。
◇無色透明「純潔」を象徴す
処女マリアのもとに天使ガブリエルが舞い降り、彼女が聖霊によってキリストをみごもったことを告げる「受胎告知」を描いたパオロ・ベロネーゼの作品。マリアのかたわらには、無色透明のガラス花器が描かれている。


ベネチアン・グラスにおけるルネサンスは、15世紀半ばアンジェロ・バロビエールが、高純度な無色透明ガラスを発明したことに始まる。この新しいガラスは、水晶にならって「クリスタッロ」と呼ばれた。
描かれた白百合と無色透明のガラス花器は、ともにマリアの「純潔」を象徴している。この優美な曲線を特徴とするガラス器は「ベロネーゼの花器」と名付けられ、ベネチアン・グラスの定番デザインとして今日も作り続けられている。
INFORMATION
開館30周年特別企画展「描かれたヴェネチアン・グラス~箱根ガラスの森美術館コレクション」
<会 期>2027年1月11日(月・祝)まで。午前10時~午後5時半(入館は同5時まで)。会期中無休
<会 場>箱根ガラスの森美術館(箱根町仙石原、電話0460・86・3111)
<入館料>大人1800円、大高生1300円、小中生600円
主催 箱根ガラスの森美術館、毎日新聞社
※絵画は複製作品を展示します。展覧会の詳細は、こちらのサイトからご確認ください
2026年9月8日 毎日新聞・神奈川版 掲載