
◇熱心に観覧
ポーランド・クラクフ市にある日本美術・技術博物館「マンガ」のカタジナ・ノバク館長が15日、連携協定を結んでいる姫路市立美術館(同市本町)を初めて訪れ、開催中の特別展「高田賢三展」(毎日新聞社など主催)を観覧した。
「マンガ」館は、ポーランドの美術収集家が20世紀初頭までに集めた浮世絵や掛け軸、刀剣など日本の美術工芸品を所蔵・展示する。「マンガ」の名は葛飾北斎の「北斎漫画」にちなんで収集家が使用した愛称に由来する。クラクフ市にある世界遺産・バベル城と姫路城が姉妹城提携したことを機に、両館も2024年11月、親善交流に向けて協定を結んだ。
ノバク館長は大阪・関西万博のポーランド館の開館式に出席するため来日。この日は、姫路市立美術館の不動美里・特任館長らの案内で、同市出身のファッションデザイナー、高田賢三(1939~2020年)の色鮮やかな作品と、創作活動の足跡を示す遺愛品や資料に熱心に見入った。
ノバク館長は「賢三はヨーロッパではスターのような存在。作品や来歴を幅広く知ることができてうれしい。30年くらい前に知人から日本のお土産としてプレゼントされた賢三の緑色のスカーフを今でも大切にしています」と笑顔で話した。
「高田賢三展 パリに燃ゆ、永遠の革命児」は7月21日まで。同館(079・222・2288)。
2025年4月16日 毎日新聞・兵庫版 掲載