「北斎花らんまん」展の会場の様子=墨田区亀沢2のすみだ北斎美術館で

 葛飾北斎やその弟子たちが描いた桜などの花々の作品を紹介した企画展「北斎花らんまん」が、すみだ北斎美術館(墨田区亀沢2)で開かれている。前期は17日まで、後期は19日~5月22日。

葛飾北斎《絵本隅田川 両岸一覧 上 市中の花》=すみだ北斎美術館提供

 展示しているのは、錦絵(多色の木版画)や肉筆画など約100点で、35種の花がモチーフとなっている。章立ての展示構成で、1章は早春に咲く梅やコブシ、2章は桜の名所や花見の様子、3章は春のボタンや藤、夏の朝顔、秋のキキョウや菊、冬の椿など四季折々の花の作品を鑑賞できる。長期展示による作品の劣化を防ぐため、前期と後期で多くを入れ替える。

葛飾北斎《亀井戸開帳》=すみだ北斎美術館提供

 見どころについて同館学芸員の中山恵那さんは「春夏秋冬の花の作品を一度に見られる貴重な機会。花弁や葉の質感の表現や葉脈の緻密さを見て、北斎たちの観察眼に注目してほしい」と話す。

 新型コロナウイルス感染防止対策として、会場入り口での検温や消毒、上限人数の設定などを行っている。入場料や休館日などは同館ホームページ(https://hokusai−museum.jp/hanaranman/)。

2022年4月6日 毎日新聞・多摩版 掲載

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